お米は食べると太ると思われがちですが、適量であれば3食たべても大丈夫です。お米の主な栄養素は炭水化物ですが、実はたんぱく質も含まれています。アミノ酸スコアが高いので、小麦より良質なたんぱく質といえます。正しく食べれば心配不要!実は米を食べることで、さまざまなメリットもあるのです。今回は見直したい米の魅力のポイントを紹介します。
お米を食べるメリットとは
カラダや脳のエネルギー源となる
- 主な栄養素は「炭水化物」です。体内で分解されブドウ糖となり、私たちのカラダを動かすエネルギー源となります。
- ブドウ糖は脳の唯一ともいえるエネルギー源でもあるため、不足すると疲労感や集中力低下などにつながることもあります。
- 米は消化吸収がよいといわれ、効率よくエネルギー源となってくれます。1日のスタートとして重要な、朝食の主食にぴったりでしょう。
タンパク質補給にもぴったり
米は炭水化物ばかりというイメージを持つかもしれませんが、実はタンパク質も含まれています米がよい補給源となっています。
- 炊いた状態の米100gあたりのタンパク質量は2.5gほど。たとえば1食150gを1日3回食べた場合のタンパク質量は11.3gです。これは卵2個弱、豆腐1/2丁ほどのタンパク質とほぼ同じ量です。
- タンパク質の評価に「アミノ酸スコア」という指標があり、この数字が100に近い方が良質なタンパク質であるとされています。小麦のアミノ酸スコアが56に対し、米は93と高い数字であり、小麦よりタンパク質が良質であるといえます。
- 肉や魚ばかりに偏ってタンパク質を摂ろうとすると、脂質の摂りすぎが心配ですが、米であればその心配は少なくなります。
カラダづくりや健康づくりに役立つタンパク質は、米がよい補給源となるでしょう。
便秘対策になる
米を食べることで食物繊維を補給でき、便秘対策にも効果が期待されます。
- 米には100gあたり1.5gの食物繊維が含まれ、1食150gを1日3回食べた場合は6.8gを摂取できます。食物繊維の1日の目標量は成人男性で20~21g、成人女性で17~18gであり、米から約3分の1を摂取する計算です。
- 米にはレジスタントスターチという、難消化性でんぷんが含まれます。レジスタントスターチは、食物繊維と同様の働きをすることがわかっており、腸内で善玉菌が増えるのを助け、腸内環境を整えてくれます。
便秘が気になる方は、主食をパンや麺ではなく、米中心に切り替えるなどの工夫をしてみるのもよいでしょう。
太らない米の食べ方のコツ
適量を食べる
【1食あたりの米(炊飯後)の量の目安】
女性 | 男性 | |
活動量が低い (座位が中心) | 135g~165g | 165~235g |
活動量がふつう以上 (歩行や軽いスポーツを5時間程度行う) | 165~235g | 235g~265g |
あくまで目安ではあり、個人の体型や活動量、食習慣によって異なりますが、米の適量がわからない方は、上記の範囲内の量で、自分に合った量を見つけてみましょう。
玄米も活用しよう
外皮や胚芽を精製せずに残した玄米は、白米に比べビタミンやミネラルが豊富です。血糖値のコントロールへの効果も期待されており、血糖値が気になる方にも取り入れやすい穀類です。
炊き上がりが硬いため、白米に比べよく噛んで食べられるメリットもあります。食べすぎを防ぎたい、たとえば夕食のタイミングで玄米を取り入れるのもよいでしょう。
お米の選び方
米は品種によって味わいや特徴もさまざまです。選び方のヒントになるよう、品種による違いをまとめました。
【米の品種と特徴】
品種 | 特徴 | おすすめの食べ方 | 主な産地 |
コシヒリ | 甘みと粘りが強い | 冷めてもおいしいためお弁当、おにぎりに | 新潟県、茨城県、栃木県 |
ひとめれ | 適度な粘り、うま味や香りなどのバランスがよい | さっぱりとしているため、カレーや丼などに | 宮城県、岩手県、福島県 |
ヒノヒリ | もっちりした食感と甘み、あっさりした味わい | 味が控えめなので和食や洋食などさまざまな料理に | 熊本県、大分県、鹿児島県 |
あきたこまち | 甘み、粘り、弾力性がある | 甘みがあるためあっさりとした和食に | 秋田県、岩手県、茨城県 |
ななつし | ほどよい甘みと粘り | ほどよい粘りのためチャーハンや酢飯に | 北海道 |
米を食べる量を減らし過ぎると、空腹感からかえって食べすぎにつながり、ダイエットや健康の妨げになることもあります。食事はしっかりとり、間食やジュース、お酒などの嗜好品の量を減らすことが理想です!
「あすけん」より