冬に活躍する主な暖房器具について、1時間あたりの電気代や特徴を比較しました!
電気を熱源とする暖房器具には、エアコン・ヒーター・床暖房のように、空間全体を長時間あたためる場合に向いているものと、電気ストーブ・こたつ・ホットカーペットのように、人がいる場所をピンポイントで短時間あたためる場合に向いているものがあります。それぞれの特徴に合わせて使いわけることで、電気代を無駄なく節約できます!
電気代の一番安い暖房器具は?
暖房器具ごとの特徴は?~それぞれのメリット・デメリットは!
エアコン
エアコンは、空間全体を温風の循環で暖める暖房器具です。リビングなどの広い空間全体をあたためたい場合に向いていますが、あたたまるまでには時間がかかります。
特徴
空間全体を温風の循環であたためる。
メリット
空間全体をあたためるのが得意。
デメリット
スイッチを入れてすぐにあたためることが苦手。
ファンヒーター
エアコンと同じく、空間全体を温風の循環で暖める暖房器具です。室内全体をあたためたい場合に向いていますが、あたたまるまでには時間がかかります。
- 特徴ー空間全体を温風の循環であたためる。
- メリットー空間全体をあたためるのが得意。
- デメリットースイッチを入れてすぐにあたためることが苦手。
電気ストーブ
本体から発する熱エネルギー(赤外線・遠赤外線)で、主に前面の物体を輻射熱(空気などの気体を介さず直接電磁波で伝える熱)であたためる暖房器具です。反面、空気そのものを温める力は弱いです。即暖性がありスイッチをいれてすぐに効果を感じられるので、あたためたいスポットがほぼ決まっている場合や、エアコンで部屋があたたまるまでの間など短時間のみ使用する場合に向いています。
- 特徴ー本体から発する熱エネルギー(赤外線・遠赤外線)で、主に前面の物体を輻射熱(空気などの気体を介さず直接電磁波で伝える熱)であたためる。
- メリットースイッチを入れてすぐにあたたかさを感じられる。
- デメリットー空間全体をあたためるのは苦手。
オイルヒーター
オイルヒーターは、本体の放熱によって起きる空気の自然対流であたためる暖房器具です。強い温風を吹き出さないので乾燥を避ける事ができますが、本体内のオイルが過熱され、全体があたたまるには時間がかかります。ピンポイントではなく、その空間全体を長時間あたためたい場合に向いています。
- 特徴ー本体の放熱によって起きる、空気の自然対流であたためる。
- メリットー空間全体を長時間あたためるのが得意。
- デメリットースイッチを入れてすぐにあたためることが苦手。
こたつ
こたつは、こたつテーブルの下にヒーターなどの発熱体を設置し、こたつ布団でテーブル全体を覆うことでこたつ内の空間をあたためる暖房器具です。密閉された狭い空間(こたつの中)をヒーターで暖めているため、スイッチをいれてからの即暖性にも優れています。限られた空間を作り、その空間を少ない電気の量で暖めているこたつは大変効率のよい暖房器具といえます。
- 特徴ーこたつテーブルの下にヒーターなどの発熱体を設置し、こたつ布団でテーブル全体を覆うことでこたつ内の空間をあたためる。
- メリットーこたつ内の空間をすぐにあたためることができる。
- デメリットーあたためられるのはこたつ内の空間だけなので、こたつから出ている体の部分は寒い。部屋全体をあたためることはできない。
ホットカーペット(電気カーペット)
ホットカーペット電気カーペットは、カーペットの中に電線を通し、その電線に電気を通すことでカーペットの表面をあたためる暖房器具です。表面のみが暖かいので、ホットカーペットだけで部屋の空間全体を暖めることはできませんが、直接暖かい部分が身体に触れるため、室内温度が低めでも体感温度を快適に保つことができます。
- 特徴ーカーペットの中に電線を通し、その電線に電気を通すことでカーペットの表面をあたためる。
- メリットーカーペットに触れている部分をすぐにあたためることができる。
- デメリットー部屋全体をあたためることはできない。
床暖房
床暖房は、床を加温し、床から直接伝わる熱(伝道熱)と床から部屋全体に広がる熱(ふく射熱)の組み合わせであたためる暖房設備です。床面からじっくりあたためるため、全体があたたまるまでには時間がかかります。ピンポイントではなく、その空間全体をあたためたい場合に向いています。
- 特徴ー床から直接伝わる熱(伝道熱)と床から部屋全体に広がる熱(ふく射熱)の組み合わせであたためる。
- メリットー空間全体をあたためるのが得意。
- デメリットースイッチを入れてすぐにあたためることが苦手。
暖房器具の中で電気代がいちばんお得なのは?
「エアコン」「床暖房」「電気ストーブ」「セラミックファンヒーター」「オイルヒーター」「こたつ」「ホットカーペット」をそれぞれ1時間ずつ使用した際の電気代を以下に比べました。
目的 | 向いている暖房器具 | 1時間あたりの電気代 | 電気代参照機種 |
空間全体を長時間あたためたい | エアコン | 3.74円〜52.67円 8畳向け | 三菱ルームエアコン「MSZ-ZW2521」 |
床暖房 | 13.43円〜29.16円 8畳タイプ | パナソニック「電気床暖房フリーほっと」 | |
セラミックファンヒーター | 強42.70円/弱19.57円 木造6畳/コンクリート8畳向け | シャープセラミックファンヒーター「HX-PS1」 | |
オイルヒーター | 14.58円 8畳の部屋で使用した場合 | デロンギオイルヒーター | |
人がいる場所をピンポイントで短時間あたたたい | 電気ストーブ | 強32.03円/弱16.02円 8畳向け | YAMAZEN遠赤外線カーボンヒーター「DC-W091」 |
こたつ | 強4.93円/弱2.52円 幅80×奥行60×高さ39cm | 山善「EYC-8060」 | |
ホットカーペット | 高 約10.33円/中 約7.12円 2畳タイプ | パナソニック着せ替えカーペット「DC-2NKC1 」 |
電気代は節約のポイント!
使用する場所によって電気代が高額になるものが変わってくる
上記の電気代一覧表をみると、エアコンの電気代がいちばん高い(最大53.5円)ですが、エアコンは短時間で部屋の温度を設定温度まで上げることができるので、最大消費電力で運転する時間は少ないんです。同じ広さの部屋を、電気ストーブやセラミックファンヒーターであたためようとすると、エアコンよりもパワーが小さいためとても時間がかかり、結果最大消費電力で運転する時間が長くなり、電気代が高額になってしまいます。
それぞれを適切な場所で使うことで電気代は節約できます!
暖房器具は、用途に合わせて(ピンポイントで暖めたいのか、空間全体を暖めたいのか)使用することで、無駄な電気代をかけずに節約できます。
それぞれの特徴と適切な場所を知り、目的に合わせて使い分けましょう
「エネチェンジ」より